自家製ベーコンの話

最近、自家製ベーコンを作るのに凝っている。
去年の秋に小学1年になる息子に焚き火をしながら夜話でもしようと思い立ったので、昔トロンボーンの教えたやつを誘って男3人で、キャンプ設備も何もないただの山の中でキャンプした。しかしただ焚き火して泊まるのでは能もないので、やったこともない燻製をしてみようと思いついてダンボールで燻製器もどきをつくり焼き魚の切り身やらチーズやらソーセージやらをやってみたら美味かった。そこでアップグレードしてベーコンをやることにしたのだ。やりかたはコツさえつかめば簡単で、3回目くらいからソコソコ美味いのが出来るようになった。
国産の冷凍してない豚バラを3キロほど肉屋さんに頼んで分けてもらって、5等分程度のブロックにする。それを一晩ほど塩漬けして冷蔵庫の中で血抜きし、翌日十分に串刺ししまくってオールスパイスと岩塩などを適量摺りこむ。このスパイスの種類や量はいろんなレシピを参考にしたけど、某料理本に指定してある分量のちょうど半分でうまく行くようになった。
過剰にやると塩抜き→風乾が大変だし塩っ辛くて漬物みたいになる。あとスパイスの種類をたくさん書いてある本なんかもあったけど、揃えるのが大変だしお金もかかるので僕の場合はオールスパイス+塩にしている。もちろんこれで充分と思う。コストパフォーマンスも大事だしね。
ちなみにある料理本にはシナモンを入れるように書いてあったが、試した結果どう考えても入れないほうがおいしいみたいだ。(っていうか燻煙の香りがあるベーコンには合わないよね)
それから1週間、ビニール袋に入れて冷蔵庫の中に寝かせるのだけど毎日ひっくり返したりして浸かり方が均一になるようにする。
1週間待ったら今度は流水で塩抜きを一晩行う。大き目のボールに肉を入れて水道からちょっとづつ水を出しておけばいいようだ。一晩やったら肉を一切れ切って焼いてみる。経験的にはちょっと塩味が足らないと思うくらいがいいみたい。
続いて、乾燥するのだが冬場は低温だし乾燥しているので、魚を干す網に入れて日陰で1日から1日半程度放置する。ある本によれば夏場は冷蔵庫にラップをしないで入れておいたら乾燥するとの事、なるほどねえ。
さあそこまでやってやっと燻製器の登場だ。今使用してるのは4代目で相変わらずダンボール製である。ちなみに前回までは楽器メーカーのダンボールだったが、今回は某コンピュータメーカーのダンボールである。もちろんだからといって味が違ったりはしない。(多分)
ダンボールの中ほどに金網を取り付け乾燥が終わった肉を乗せるが、量が多くて乗らない場合は網の下にタコ糸で吊るしている。
アウトドア用コンロに飯ごうの蓋などアルミとかの皿を載せてそれにアウトドアショップに売ってある燻製用のチップを乗せる。僕の場合は現在ヒッコリー材のものを使っている。(肉だと桜もいいらしい)温度計で中の温度が60℃程度になるように火を調節しながら3時間半燻製して出来上がりだ。
噂には聞いていたが、本当に燻製したベーコンを食べると、スーパーで売ってある偽ベーコンが食べたくなくなる。(スーパーのパックのやつは燻製液というので作っているらしく燻煙の香りや風味がない)たくさん作ったからといって他人にあげるのすら嫌なほど美味い。
※写真は現行型「うりりん式燻製器4型」、ハンガーが貼ってあるのは金網の固定のためである。