iMicのすすめ

三日坊主とはよく言ったもんで、ブログをはじめて３日書いたら間が空いてしまった。まあ日記と言えば三日坊主と言うイメージもあるくらいだから仕方ないかもしれないけど、始めたものを投げ出すのも「自分はだらし無ない人間です」と宣伝しているようで癪なので深夜にも関わらず書く事にする。
さて、年末の事だけど、あるとき自分の演奏の録音をデジタルでしてみたいと思った。ノートパソコンそれもMacのiBookをライブ会場に持ち込む事で簡単に、しかし高音質の無圧縮デジタル録音をできる方法は無いかということだ。パソコンにはマイク接続端子がついているので、マイクをパソコンに直指しすれば良さそうなものだが、この端子はほぼ例外無くモノラル入力なのでステレオ録音できない、つまり何かしらマイクの入力レベルに対応したステレオの入力端子、それもMDやDATによる録音でありがちな手軽なステレオマイクを使用したいためにステレオミニジャックを備えたものが欲しい訳だ。
デスクトップパソコンならPCIバスにサウンドカードを増設する事でこれに対処できるが、今回はノート型で行うので無理であるし、現行型のiBookであるのでPCカードスロットすらない、つまりUSBのものでないといけない訳だ。また加えてMacのドライバを備えてないといけない。
これだけ限定的な条件の商品が廉価で見つかるのだろうかと不安になったが何とか見つかった。

「Griffin Technology」の「iMic」という商品だ。
http://www.focal.co.jp/product/detail.html?id_product=10

写真で見るとステレオ端子２個と謎のスイッチが一つついているだけである。おそらく一文字違いのデスクトップマシン「iMac」の筐体デザインに合うように配慮されたプラスチックのそれはとっても安っぽい・・。しかし値段は8000円台という冒険心で買うのにはちょっと勇気のいる値段だ。とはいえ、他に安くて良さそうなものも見つからないので通販で取り寄せた。
さて、インターフェースだけあっても録音できる訳ではないので、コンピュータでオーディオを扱う専門の先生に相談してフリーで使用できる録音ソフトを紹介してもらった。

AudacityはWindows、Macとフリーで利用できる録音から録音したソースの編集まで出来るソフトだ。
http://audacity.sourceforge.net/

こうやってデジタルの無圧縮録音（つまりWAVEかな）が出来る環境が整ったのであとは演奏って訳で、12月末のピアノデュオによるライブを録音する事にした。しかし・・・、栄えある一回目の録音はソフトの不調（？）により失敗してしまった。何度やってもある一定の容量になるとフリーズしてしまうのだ。結局その直後に買ったSONYのHi-MDによってデジタル無圧縮録音はとっても手軽に実現してしまったため「iMic」はオクラ入りの危機になってしまった。これだけだったらただの買物失敗体験談なのだが、簡単にお蔵入りにするのには値段がアレなので無理矢理存在価値を見つけることにする。
これは非常に簡単に解決した。音をパソコンに入れる事にだけ注目してチョイスしたので当初は思いつかなかったが、パソコンでのサウンド出力の性能がこれを通す事で非常に良くなるのだ。あとで商品説明のサイトを見るとこれはデコーダを機器の内部に持っている事と、本体をファンがいくつも回っているようなノイジーなパソコン内部から切り離している事で音が良くなるらしい。理屈はともかくオーディオマニアでも特別耳が良い訳でもない自分にもハッキリとわかるくらいに音が良くなる。また、これはウインドウズマシンでも同じだった。

後にこれに似た姿の製品で目的も全く同じものがパソコンパーツのブランド「玄人志向」から出ている事がわかった。

玄人志向サウンドカード「Audio 5.1-USB」
http://www.kuroutoshikou.com/products/select/multifset.html

サウンド出力を5.1チャンネルで行えるため、機能的にはこちらのほうが上なのに実売価格は「iMic」のほぼ3分の1というお買い得なものだ。（先に知ってたらiMicは絶対に買ってないだろうな）
ちょうど仕事用のデスクトップのサウンドカードが天寿を全うしたので、サウンドカード代わりに買ってみると出力された音質は圧倒的に「iMic」が勝っている事がわかった。やっぱし高いのはダテでなかったようで安心。
しかし手軽に5.1チャンネルを実現させるものとしては良いのではないだろうか。ただし、Macでは単純な入出力しか対応していなく5.1チャンネルが利用できないのと、使っているあいだ中、赤いランプがピカピカひかるのは頂けないなあ・・。